ITOとその他の透明導電酸化物

OLED厚測定

液晶ディスプレイ、多様のOLED、その他フラットパネルディスプレイ技術では、インジウムスズ酸化物(ITO)のような透明酸化物導電膜(TCO)で電気を伝え、各発光素子のアノードとして機能する事に依存しています。 他の薄膜プロセス同様、ディスプレイを構成する各層の膜厚を把握することは重要な利点となります。 LCDではITO層に加え、ポリイミドと液晶層の測定が、OLEDでは発光層、注入層、封入層の測定が必要です。

複数の層からなる積層構造の測定には、分光反射率やエリプソメトリーなど光学的な手法を使って、各層の厚みと光学定数(屈折率と消衰係数)を測定するか、正確にモデリングをする必要があります。

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層がITOを含む場合、他の層の測定やモデリングはより困難になります。これはITOがユニークなスペクトルシグナルを持ち、通常他の層を支配するからです。ITO層の屈折率はその他の材料の層の厚さを決定するために正確に測定されなければなりません。

   

更にITO層の正確な屈折率測定は使用されている化合物が正しいレベルの伝導性を伝え、ディスプレイガラスに組み込まれたITO膜の厚さを確認するためにも重要です。

フィルメトリクスのITO測定ソリューション

フィルメトリクスは、正確なITO測定のために、分光反射率を用いた簡単で経済的なF20-EXRを開発しました。 この方法は、新しいITO分散モデルと測定波長の広い400-1700nmを組み合わせて得られたもので、ITOの膜厚の解析が測定ボタン一つで可能です。ITO層の解析後、その他の層の解析を行います。

ディスプレイの基礎研究から製造まで、フィルメトリクスは必要な手段を提供いたします。

液晶層の測定
  • ポリイミド、ハードコート、LCD厚
OLED層の測定
  • 発光層、注入層、バッファー層、封入層

パターンのないサンプルにはF20シリーズが、パターン済のサンプルにはF40シリーズが適しています。

フィルメトリクスはITOとTCO膜サンプルの無料お試し測定を行っています。結果は通常1~2日です。お問い合わせフォームで貴社のディスプレイ材料やTCO測定用用途への活用を当社の技術者へご相談下さい。

測定例

このサンプルでは、サファイアとホウケイ酸ガラス(BSG)の2つの基板上のITO膜が測定されました。F10-RTA-EXRとフィルメトリクス独自のITO分散モデルを用いることにより、380~1700nmの間の透過率と屈折率を同時に測定することにより、膜厚、屈折率、消衰係数が容易に得られました。この延長波長範囲は様々な基板上に覆われたITO膜に見られる稀な分散のために必要となりました。

測定セットアップ:

使用されたレシピ:

測定結果: